【撮り比べ】「FUJICOLOR 写ルンです シンプルエース」と「Kodak FunSaver(27枚撮)」

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【撮り比べ】「FUJICOLOR 写ルンです シンプルエース」と「Kodak FunSaver(27枚撮)」

こんにちは。FILM PHOTO BLOG編集部のノクトン稲垣です。気がつけばもう12月後半ですね!2020年は色々なことがありましたが、FILM PHOTO BLOGをキッカケに今年もたくさん写真を撮ることができました。

2020年が終わることに驚きを隠しきれない筆者
(撮影:monogramスタッフ・イシゲさん)

2020年の最後は、富士フイルムとKodakが販売しているレンズ付きフィルム(使いきりカメラ)「FUJICOLOR 写ルンです シンプルエース」と「Kodak FunSaver(27枚撮)」を撮り比べてみました!

それぞれ大きさやデザインも違いますが、写真の写りで1番大きな違いになってくるのが、中に入っている「フィルムのISO感度」です。

■ ISO感度について

フィルムのパッケージや、フィルム本体に記載されている3〜4けたの数字が「ISO感度」です。「ISO」は「アイエスオー」や「イソ」と読みます。英語圏では「アイソ」という読み方も一般的です。

ISO感度とは「光に反応する度合い」を表す数値のことです。その数値によって、フィルムがとらえられる光の量に違いがあります。

例えば、晴天の日に屋外で撮影する場合、充分な太陽の光があるので「感度の低い」フィルムが適しています。ISO感度が低いほど(数字が小さいほど)フィルムの粒子が細かいため、精細で滑らかな解像度の写真になります。

くもりの日や屋内で撮影する場合、太陽のような強い光がないので「感度の高い」フィルムが適しています。また、ISO感度が高いほど(数字が大きいほど)フィルムの粒子が粗くなり、写真の仕上がりがザラッとした印象になります。

写ルンですは「ISO400」

FunSaverは「ISO800」

それぞれISO感度の違うフィルムが入っていることをふまえた上で「写ルンですとFunSaverで、全く同じものを同じ時間に撮ったらどうなるのか?」撮影した作例をさっそく見ていきましょう!

■ 快晴

<写ルンです>
<FunSaver>

良く晴れている日に撮ったお花。それぞれの写真で明るさに違いが出ました。

■ 日陰

<写ルンです>
<FunSaver>

こちらは晴れている日の日陰で撮影。葉っぱが重なっている影や、池の緑色に特徴があります。

■ くもり

<写ルンです>
<FunSaver>

くもっている日の写真。若干ではありますが、バラの白さや空の色みがそれぞれ違います。

■ 夕暮れ

<写ルンです>
<FunSaver>

室内から撮影した夕暮れ。雲の明るさ、夕焼けの印象が変わりますね。

■ フラッシュ

<写ルンです>
<FunSaver>

夜の道ばたで出会った猫。フラッシュを点ければ暗いシーンでも写真を撮れます。フラッシュの届く範囲にも差がありました。

■ まとめ

いやいや〜!どちらもそれぞれメーカーごとに特徴があって面白いと思いました!富士フイルムは「クッキリ・ハッキリ」とした写真に、Kodakは「やわらかく・やさしい」写真に仕上がるイメージがありますが、今回の撮り比べでもその違いを再確認することができました。

どちらが良い・悪いということではなく、自分の好みや、撮りたい写真のイメージによってうまく使い分けていただければと思います。ほかにも今回撮影した写真をいくつか掲載しています。作例として、ぜひ参考にしてみてください!

FUJICOLOR 写ルンです シンプルエース

Kodak FunSaver(27枚撮)

今回のフィルム写真もすべてmonogramのスタッフさんにおまかせでデータ化してもらいました。(いつもありがとうございます!)また、今回試し撮りした「Kodak FunSaver(27枚撮)」はじめ、monogramのオンラインストアにて取り扱っているのフィルムのラインアップが増えたのでぜひご覧ください!!

最後にご報告です。このたび私ノクトン稲垣は、2020年12月末をもってFILM PHOTO BLOG編集部を離れることになりました。2月から編集部3人でスタートした、週1回更新のコラム連載も45回目になりました。毎週楽しみに読んでいただいている皆さまには、この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました!!

2020年最後の連載は、来週サンゴー安田さんのコラム更新予定になりますのでお楽しみにー!!

ノクトン稲垣
FILM PHOTO BLOGの編集長。口ぐせは「いやいや〜(否定ではない)」

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