COLUMN
【基本のキ】フィルムカメラのデート機能を使って日付入り写真を撮ろう<前編>
こんにちは。FILM PHOTO BLOG編集部のピント宮本です。
私はこの10年ほど毎日写真を撮っています。
被写体はいろいろですが、撮影ルールとしているのが以下の3つ。
【ルール 1】 愛用のフィルムカメラ「NATURA CLASSICA」で撮ること
【ルール 2】 横向きに撮ること
【ルール 3】 「デート機能」を使って写真に日付を残すこと
※写真は「miyamoto dairy natura photographs」からご覧いただけます。
このルールで写真を撮り続けてきた私が、一番おすすめしたいのが「デート機能」!
今回のコラムは、フィルムカメラのデート機能を使った日付入り写真の魅力をお伝えします!
一瞬でタイムトリップできる日付入り写真
「そういえば、この日にこんなことしたなぁ〜」
「え!?これ、*年前!?懐かしい〜」
写真の右下に刻まれたオレンジ色の年月日。
この数字を見るだけで、その日のことが思い出されるから不思議。
デート機能がついているのは、どんなカメラ?
●1980年代、あるメーカーの発明から広がったデート機能
この「デート機能」の歴史は、いまから40年ほど前の1970年代後半に遡ります。当時、カメラの日付機能を手動で合わせて残すものがありましたが、やはり機能的な難しさや面倒なことからごく一部のカメラの機能でした。
そこで、現在プリンター機器でおなじみのメーカー・エプソンが研究の末、「LCD表示自動日付写し込みデートモジュール」を開発!「どのカメラメーカーのカメラにも対応できる」よう、カメラの裏蓋に装着できる物としたところから、1980年代以降の電子式フィルムカメラに搭載されるようになりました。(エプソンえらい!好き!)
※参考:エプソンの歩み/カメラ用日付写し込みデートモジュール
●デート機能が搭載された電子式フィルムカメラとは?
フィルムカメラには、機械式フィルムカメラと電子式フィルムカメラがあります。
機械式フィルムカメラ
・カメラの基本的な動作は手動。自分の手で設定し、撮影やフィルムの巻き上げも行える。
・内部構造がシンプルなため、メンテナンス次第で長く愛用できる。
・電池がなくても動く。(露出計に電池を使用する機種もあります)
●有名な機種:
Nikon F、OLYMPUS OM-1、PENTAX MX、OLYMPUS PEN-F、Leica M3、Rolleifrex …
電子式フィルムカメラ
・電池を動力に「フィルムの巻き上げや巻き戻し」「露出の設定」を自動で行える。
・「ピント合わせ」も自動なので、素早くシャッターを切ることができる。
・電池がないと動かない!
●有名な機種:
Nikon F3、Canon Autoboy、RICHO GR1、Contax Aria、Contax T2、PENTAX ESPIO …
●そのカメラにデート機能はついてる?をチェック★
電子式フィルムカメラ本体の上部や裏蓋に液晶画面や設定変更のできるボタンがあればOK!ほとんどの場合「デート機能」は付いています。ただ、中古カメラなどデート機能の一部が故障している場合もあるので注意しましょう。
また、電子式フィルムカメラの一眼レフカメラやコンパクトカメラの一部の機種では、裏蓋を交換して「デート機能」付きに変更したり、故障しても裏蓋を交換することで使用できるものもあります。詳しくは、カメラ取扱店や修理対応窓口の方に相談しましょう。
カメラの機種で書体や色が異なる日付表示
●Nikon AF600 QD
●KYOCERA Slim T
●FUJIFILM NATURA CLASSICA
●CONTAX T2
●Konica BiGmini BM-201
●Konica BiGmini F
前編まとめ
何気なく撮ったフィルムカメラの写真に残されていて、後日見返したら嬉しくなる「日付表示」。
デジタルカメラやスマートフォンで撮った写真にも、データ自体に撮影日が記録されていますので、画面に表示させたり、後日プリントするときに記載することは可能です。
(最近は、スマホアプリで「フィルムカメラ風の日付表示」を画像加工できるものも増えましたね)
でも、フィルムカメラで撮った写真に残された日付は、まさに撮影した瞬間にネガやポジフィルムのコマ自体に刻まれたもの。(それだけに消すことができません!)デート機能には、撮影した年月日や機種としての記録だけでなく、写真を見返したときの楽しみを与えてくれています。
さて、<後編>は・・・
愛しい「デート機能」に立ちふさがった「2019年問題」とは!?
次回更新をお楽しみに。
ピント宮本
FILM PHOTO BLOGの切込隊長。ピントの合っていない写真の方が大好き。でも、合ってるのも好き。